2021年8月13日金曜日

二平方メートルの世界で

        支えあうこと


作者は今札幌に住んでいる小学校5年生、3年生の時書いた作文がもとになっています。作者つまり文を書いている著者は神経系の病気の治療で3歳のときから入退院をくりかえしています。
作文がコンクールで大賞をとり、出版社の目に止まり本の企画がはじまりました。
二平方メートルというのは病室のベットの大きさ、そこで治療を受けている子どもはその空間が全てです。病状によってはこの大きさが生活のすべてです。でも、そうでしょうか。感じる、思う、考えるなどはその空間をとびこえていきます。たったひとりでのりこえていかなければならない病気。家族や医者や看護師などの励ましはその空間をのりこえていく力になります。作者海音さんにとってそれだけなのでしょうか。くじけそうになった時偶然に見つけたベットの頭の裏に書かれていた、前にこのベットをつかっていた先輩?の言葉がありました。そして、その言葉は海音さんの心がベットから飛び出す力になりました。その気持ちを書いた作文がもとにこの本ができました。
いま、子どもだけでなくおとなも含めて、コロナウィルスという病気そのものというより、人と人がマスクで分断されるという、経験したことのない状況の中でいます。このことが将来どういう意味をもつのかわかりません。私自身はいままで心に留まった本を再読することで考えていこうとおもっています。本にはその力があると、あらためて思いました。
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「二平方メートルの世界で」
前田海音 文
はたこうしろう 絵
小学館刊 本体1500円+税

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